エンジニアを味方につける!文系ディレクターがエンジニアをマネジメントする際に注意したい4つのポイント
こんにちは、編集部のジェシカです♪
文系ディレクターのみなさん、理系思考のエンジニアと一緒に仕事をして「プロジェクトがうまくいかなかった」「怒らせてしまった」なんていう経験はありませんか?
“あくまでも”個人的な経験からですが、文系ディレクターとエンジニアの傾向を並べてみました。
【文系ディレクターってこんな人】
- ウェブマーケティングが好き
- 状況判断が得意
- 話すことが好き
- 論理的思考が苦手
- システム用語に拒絶反応が出る
- 協調性が大事
【エンジニアってこんな人】
- 研究や勉強が好き
- 新しい技術やサービスを調べるのが得意
- 集中力が高い
- 考えを言葉で表現することが苦手
- プライドが高い
- 個人主義
それぞれ、違う特性を持っていますよね。相反する特性を持った人が集まると、衝突することもしばしば。
私はバリバリの文系肌なので、新人のころはエンジニアと意思疎通がうまくできず、怒らせてしまったこともあります。
何度も怒られ、バカにされ、最後には怖くて質問もできない状態になり、プロジェクトもうまくいきませんでした(泣)
今回は、私のほろ苦い経験から体得した、エンジニアとスムーズに仕事をすすめるために注意したいポイントをご紹介します!
ポイント1 見積もりの丸投げをしない
よくわからないからといって「開発部分の見積もり作ってもらえるかな?」とエンジニアに見積もりを丸投げしたことはありませんか?
見積もりを作るためには、ある程度仕様を決めなくてはいけません。
つまり、見積もりを丸投げするということは、仕様も丸投げしていることになります。
仕様の作成は論理的思考が苦手な文系ディレクターにとっては難しい仕事です。
しかし、きちんと見積もりができる仕様を作成するスキルはディレクターにとって最低限必要なものです。苦手意識を持たず、自分でできるようになりましょう。
文系の人は、人と話すことが苦にならないし、知っている人に聞いたほうが早いという思考があるため、すぐ人に頼りがちです。
でも、わからない時はまず過去のプロジェクトを調べたり、Google先生に質問したりして仕様化の努力をすることが大切。
上記に記載したとおり、エンジニアは、調べものが好きです。
わからないことを調べもしないで質問すると「ggrks」と言われてしまいますよ。
(事前にGoogleで調べて、わからなかったら質問してねということです。)
仕様や見積もりを作ろうと努力している姿勢を見せることは、信頼関係を築くチャンスにもなります。
丸投げで頼り切る人より、自分でなんとかしようとがんばっている人の方が好まれるのは当然です。
また、見積もりを相談する時は、仕様の背景を説明して、何故その機能がほしいのか、詳細に伝えることも大切です。
エンジニア自身が不必要と思うものを作ることは、エンジニアのモチベーションを下げることになるからです。
ポイント2 不具合を怒らない、詰めない!
エンジニアはプライドの高い人が多く、詰めたり怒ったりすると逆切れされ、「もうやりません」と言われたりしちゃいます。
途中でプロジェクトを降りられたら大変なので、何とか切り抜けなくてはいけません。
でも、ミスはミス。不具合があれば直してもらう必要があります。
「何回不具合出すんだよー(泣)」といった状況でも怒りを顔に出さず、詰めることなく、優しく伝えましょう。 物は言いようです。
プロジェクトを円滑に回すために、注意の方法も工夫しましょう。怒りが爆発して、心に余裕がない!という人には、口を開く前に深呼吸することをおすすめします!
(例)「あれ、またここの画面がおかしくなっていますね。何ですかね〜?念のため見てもらってもいいですか?」
このセリフを伝えつつ、不具合の再現手順や動作環境も一緒に伝えられたらパーフェクト!
不具合の発生は環境に依存することも多いので、再現手順がわからないと、エンジニアは原因究明すらできません。
ところで、「不具合が出た」「バグじゃね?」というセリフ、エンジニアを苛立たせているって知っていましたか?
変な挙動が発生したからといって、必ずしも不具合とは限りません。
そもそも依頼した仕様に矛盾があったり、あるいはネットワークやブラウザが悪さをしていたりすることもあります。
原因がわからない状況で「不具合」「バグ」と言われたら、エンジニアが責められた気分になるのは想像できますよね。
ですから、原因が特定できていない場合にそういった表現を使うのは絶対にやめましょう。
ポイント3 正確な言葉で伝える
エンジニアは、論理的思考が強いので、会話の行間を読み取るのが苦手です。
それくらいわかるでしょ!とこちらが思っている暗黙の了解も、言葉の前後関係があやふやだと理解してもらえないことがあります。
ですから、「これくらいわかってくれるだろう」という気持ちを持ってはいけません。
ただでさえスケジュールどおりに進まなかったり、仕様変更が頻繁にあったりして認識がズレてしまうのがプロジェクトというもの。
エンジニアの認識がずれると、完成した時に要望と違う・・・という悲劇が待ち受けています。
言葉の意味や状況は正確に、細部まで伝える意識を持ちましょう。
プロジェクト内で使用する用語を統一するのもおすすめです。
内容を理解できていなさそうな人がいる場合は、個別で話す、チャットで共有するなど、密にコミュニケーションをとり、認識のずれを無くすように努めましょう。
ポイント4 ミーティングではクッション役に徹する
エンジニアは、白黒はっきりさせようとする思いが強く、相手にやわらかく伝えることが苦手です。
それゆえ、クライアントとの会議で、言葉が足りず相手を怒らせてしまうケースもしばしば。
社内メンバーだけの会議であれば、「あの人は仕方がない」とやり過ごしてもらえますが、対クライアントの場合はそうはいきません。
ディレクターが発言のフォローを積極的に行うようにしましょう。
エンジニア自身、説明ベタであることを認識していたりするので、フォローに入ってもらえると助かるはずです。
普段、こちらのわがままに付き合ってもらっている分、ディレクターが得意なコミュニケーション分野で能力を発揮し、相互補完し合える関係を築けたら強いチームになれますよね。
さいごに
開発プロジェクトでは、エンジニアの協力は不可欠です。
エンジニアにはコミュニケーションが不得意な人が多く、第一印象で「難しいタイプの人」と思うかもしれませんが、実はいい人ばかり。
よい関係を築くまでに一波乱あるかもしれませんが、想像力を持って粘り強く付き合い、好かれるディレクターになってプロジェクトを成功へ導きましょう。
また、文系ディレクターにとって、システムは難しくとっつきにくい印象があると思いますが、『スティーブ・ジョブズ I』(講談社発行)の中に、こんな記述があります。
「僕は子どものころ、自分は文系だと思っていたのに、エレクトロニクスが好きになってしまった。その後、『文系と理系の交差点に立てる人こそ大きな価値がある』と、僕のヒーローのひとり、ポラロイド社のエドウィン・ランドが語った話を読んで、そういう人間になろうと思ったんだ」
文系だからと諦めず、少しでもシステムに興味を持って勉強することも大切です。
ある程度のシステムを把握できるようになると、エンジニアからの信頼も厚くなり、プロジェクトを進めやすくなりますよ!
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