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可視化された課題に向き合うことで逃げずに解決へ向けた行動を取れた(ビジネスコーチング体験談)

こんにちは。東京でSEO屋を営んでおります、株式会社ユナイテッドリバーズの岡崎です。 役員2名、スタッフ2名の小所帯で日々Google先生に振り回されております。

2月から7月にかけて、coarch4pmのコーチングを6回受講しました。 本稿では、受講を通じて変化した行動や感想についてつらつらと書き連ねていきます。

初回にも感想を寄せているので、そちらから読みたい方は下記のリンクをどうぞ。

コーチング体験談

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ビジネス的課題をコーチング的アプローチで解決するサービス

そもそもcoach4pmって何やねん、というお話。

コーチングという言葉を耳にしたことのある方は多いと思いますが、具体的な内容を知っている方は少ないんじゃあないでしょうか。また、知っている方も、マネージャー研修等々で「部下を教育するための手法」として学ぶケースがほとんどではないかと思います。

しかし、coach4pmが提供しているのは、「コーチングができるよう指導する」サービスではなく、「サービス利用者のビジネス的課題をコーチング的アプローチで解決する」サービスです。コーチとのセッションを通じて課題や打ち手を明確にし、それによって行動を改善するというわけですね。

私が受けたのは、コーチとの1時間のセッション(Skype面談)を月1回程度、合計6回受講するコースでした。

もやもやしていた課題が可視化されてすっきりする

人によって状況が異なるので話す内容も変わると思うのですが、私の場合はいま直面している課題の棚卸しと、それに対する打ち手の素案、打ち手の進捗状況の報告を毎回行っていました。

方向性が迷子になってるな…というときは、中長期の目標を改めて確認したり、というかんじです。3年後の事業規模だとか、その時点でどんな事業構造にしていたいかなどなどですね。

こういう話はもちろん社内でも行うんですが、利害関係者同士で話すと遠慮が生じてしまったり、熱くなって客観性を欠いてしまったりするので、完全な第三者に向かって話せる場は貴重でした。

いや、居酒屋などで友人に話すこともゼロではないですが、真剣に耳を傾けてくれる人なんてめったにいないですし、的外れなアドバイスをされて逆にストレスを貯めてしまうことのほうが多い気がします(笑)。

その点、coach4pmのセッションでは、コーチが可能な限り主観を廃した質問で課題や打ち手を引き出してくれるのでノーストレスでした。セッションの後にはもやもやと悩んでいたことが可視化されて精神的にかなりすっきりします。

可視化された課題に向き合うことで、逃げずに解決へ向けた行動を取れる

課題と打ち手の可視化も大きな収穫だったのですが、それ以上に大きかったこととして、後回しにしてしまいがちだった課題に対して、逃げずに解決へ向けた行動を取れるようになったことが挙げられます。

私が抱えていた課題をまとめると、「スタッフや外注さんへの指示・教育体制の強化」でした。コーチングで可視化する以前からぼんやり問題に感じていたのですが、ひたすら後回しになり続け、ずっと手を付けられていない状況が続いていました。

進められなかったのはひとえに私の怠慢が原因です。クライアントワークは進めなければ売上が立たなくなってしまうので、どんなにやる気がわかなくてもやらざるを得ません。一方、社内改善にはそうした推進を後押しするプレッシャーがありません。長い目で見れば損失を生んでいるのですが、浅はかなもので、ケツに火がつかないとなかなか腰が上がらないんですよね…。

その状況を変えてくれたのもコーチングです。coach4pmのコーチングでは、セッションごとに「次回までにやっておくことのコミット」と「進捗報告」の2つを行います。何も進捗していないと、コーチングのたびに「あれもやっていません。これもやっていません」となってしまい、非常に気まずくなります(汗)。

これを避けるために、セッションが近づくたびに慌てて宿題としてコミットしていたことを片付けていたりしました。コーチとの約束が、納期・締め切り的な機能を果たすわけです。

では、実際にどんな改善を行ったのか、2つほどご紹介します。

改善1.Backlog(バックログ)によるタスクのチケット管理を開始

「なんだ、そんなことか」と思われるかもしれませんが、弊社にとっては画期的でした。

弊社はリモートで働いていることが多く、勤務時間もバラバラだったりするため、指示や申し送りにかなりの工数が取られていました。チャットが流れてしまって抜け漏れが発生する…といった事故もしばしば。手間もかかるしストレスもたまる状態でした。

そこであるとき一念発起し、社長と二人でほぼ丸一日かけてタスクを洗い出し、Backlogに投入。チケット管理の経験はほとんどないので、チケットの粒度は後述の記事を参考に、4つの原則に沿って作りました。

  • 作業はとにかくチケットに起票。起票されていないものはやらない
  • 必ず、ボールを持っている人を担当者に設定する
  • 完了基準を決める
  • その他細かい設定は最初からしない
参考記事:

Redmine

また、はじめから100%うまくいくはずもないので、問題が生じたら後から直せばよいという方針にしました。完璧を求めるとしんどいですからね…。

まだ運用開始から3~4ヶ月ほどで改善ポイントも多いのですが、これのおかげで業務指示の工数は大幅に削減され、抜け漏れも激減しました。チケット管理尊い。

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出典:Backlog

改善2.マニュアル類の整備

Backlogの導入に合わせて、業務マニュアルの整備にも力を入れました。それまでは口頭やチャットで場当たり的に業務を教えていたのですが、同じやり取りを何度もしていたり、指示の抜け漏れが発生したりと非効率でした。

そこで、繰り返し行う業務についてはGoogleドキュメントやBacklogのWikiにマニュアルを残すようにしました。教えるときはそのURLを伝えて、不明な点を質問してもらえばよいのでやり取りがかなり楽になっています。

また、頻出しそうな質問はマニュアルに反映し、なるべく同じ質問がまた発生しないようにしています。

おわりに

コーチングを通じて改善できたことはまだまだたくさんあるのですが、業務内容に思いっきり踏み込むので書きづらいところもあり、これくらいとさせていただきます。

繰り返しになりますが、外部のプロにコーチングを頼む最大のメリットは、利害関係のない第三者を相手に壁打ちをすることで、抱えている課題を冷静に俯瞰し、打ち手を考えられる点だと思います。上司だろうと部下だろうと、そうしたフラットな立場で相談できる相手を持っている人はそうそういないでしょうし、その人がコーチングのスキルを持っているケースはいっそう稀でしょう。

仕事に行き詰まりやもやもやを感じているけれど、誰に相談してもいまひとつよい答えにたどり着つけないという方は、コーチングを試してみるとよいかもしれませんよ。